国際航空宇宙展の歴史と役割
歴史
国際航空宇宙展は、航空宇宙分野におけるアジア最大の国際展示会です。1966年以来、数年おきのペースで継続的に開催され、回を追う毎にその国際性を増しています。第1回から第4回までは、朝日新聞社と(財)日本航空協会の共同主催でアメリカ航空宇宙局(NASA)の協力、第5回以降は主に(一社)日本航空宇宙工業会が主催しています。
本展の特徴は、軍需分野の出展が半数を占める海外の航空展示会と異なり、出展のほとんどが民間・平和利用にある点、ヨーロッパなどの展示会と比べて宇宙分野の充実度が格段に高い点にあります。
開催履歴
第1回から第7回までは、航空自衛隊基地において開催されました。第8回からは航空宇宙産業・技術開発を中心とした工業技術の展示に対する要望が国内外から高まったため、屋内開催方式となりました。それまで航空自衛隊基地で行われてきた地上展示・飛行展示などは、毎年開催される全国の航空自衛隊基地祭へと発展していきました。
回数 | 開催期日 | 場所 | 参加国 | 参加団体数 | 来場者 |
1 | 1966年11月3日 ~11月6日 |
航空自衛隊入間基地 | 2カ国 | 42 | 38万人 |
2 | 1968年10月9日 ~10月13日 |
航空自衛隊入間基地 | 6カ国 | 96 | 50万人 |
3 | 1971年10月29日 ~11月3日 |
航空自衛隊小牧基地 | 8カ国 | 177 | 50万人 |
4 | 1973年10月5日 ~10月11日 |
航空自衛隊入間基地 | 8カ国 | 119 | 61万人 |
5 | 1976年10月16日 ~10月24日 |
航空自衛隊入間基地 | 8カ国 | 123 | 48万人 |
6 | 1979年11月17日 ~11月25日 |
航空自衛隊入間基地 | 9カ国 | 122 | 27万人 |
7 | 1983年10月29日 ~11月6日 |
航空自衛隊岐阜基地 | 7カ国 | 110 | 43万人 |
8 | 1991年2月14日 ~2月18日 |
日本コンベンションセター (幕張メッセ) |
10カ国 | 259 | 8万人 |
9 | 1995年2月15日 ~2月19日 |
日本コンベンションセター (幕張メッセ) |
21カ国 | 282 | 8.4万人 |
10 | 2000年3月22日 ~3月26日 |
東京ビッグサイト | 24カ国・地域 | 297 | 11万人 |
11 | 2004年10月6日 ~10月10日 |
パシフィコ横浜 | 24カ国・地域 | 343 | 11万人 |
12 | 2008年10月1日 ~10月5日 |
パシフィコ横浜展示ホール/ アネックスホール及び 周辺施設(ヘリポート含む) |
22カ国・地域 | 528 | 4.2万人 |
13 | 2012年10月9日 ~10月14日 |
ポートメッセなごや/ 中部国際空港 セントレア |
40カ国 (予定) |
700 (予定) |
6.5万人 (予定) |
第1回開催時には、池袋西武百貨店の展示会場で「国際宇宙開発展(通称ジェミニ10号展)」が同時開催されました。26日間(定休日3日間は除く)にも及ぶ展示期間は連日大盛況となり、百貨店の一階から会場のある七階までの階段に長い行列ができ、大きな話題となりました。当時は、宇宙SFドラマ「ウルトラマン」のテレビ放映が開始された時期であり、日本における宇宙時代の幕開けの時代でもありました。
1973年第4回開催時の入間基地会場。来場者はのべ61万人
2012年国際航空宇宙展は、30年振りとなる飛行場を活用した固定翼機のデモフライトや大型宇宙機模型の展示等、大規模なイベントとなる予定です。そのため、国内外のメディア・企業から航空宇宙ファンまで幅広い層で話題となっており、既に多数のお問い合わせをいただいています。